2012-11-30 Fri 20:25
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この夏から、障がい児・者の医療を考える会ガジュマルという団体のの会合に出させていただいています。私は医療者側、障がいをもつ側(長男が自閉症です)、両方の立場にあるので、建設的に 良い方向に話が進むよう、通訳みたいな役割が果たせたらなどとも思ってます。横浜川崎においては、待機時間はあったとしても障がい自体の相談は受けられるようになってきていると思います。しかし一般医療についてはいまだに厳しい、さみしい話も多く聞きます。歯科の方が”障害児歯科”として、うまくいってる気もします。障がいの特性上、どうしても困難な医療行為もあることは事実ですが、医師に会う前に受付等で門前払いとなってしまうのは何とかしたいと思います。障がいが身体であれ、知的であれ、一般の診療よりも何倍も時間がかかります。正直混んでる外来で30分以上かかる診療は、他の患者さんの待ち時間も考えると、診療所側からはつらいものがあるのも事実です。ただ、いろんな工夫をして何とか、医療を行おうと努力するのが当然と思いますがどうでしょう。ただそういった個々の努力に終わらせず、診療報酬の面や、障がいをもつ人が必ずかかれる特定機関の設定なども含めて考えていく必要を感じます。
障がい児・者医療を考える会がじゅまる スポンサーサイト
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2012-11-07 Wed 20:02
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今回は就学時期のお話です
その②:障害をもつお子さんの就学先を決めるとき、ご両親は自分たちの教育に対する考え方にも一つの方向性を出さなくてはならなくなります。横浜市では教育委員会の中の、特別支援教育総合センターが就学予定児童の就学相談も行っています。就学先を、普通級、特別支援学級、特別支援学校のいずれにするかに、何か明確な規定はありません。最終的には親御さんの考え方が尊重されます。親には子どもにこうあってほしい、こうなってほしいという願いや、自分の子どもはこういう子である、という親なりの判断があります。私も自分の反省も込めて言っていますが、その判断は後からみて、少し違っている場合も少なくありません。この時期の子どもにとっては親がすべてですから、親の望むような選択肢を子どもが選ぶ、というのは、障害のあるなしに関わらずよくあることです。また、ある程度障害がはっきりしていて、就学前は療育センター内で多くの時間を過ごした場合では、“学校”が障害をもつ子にどの程度の支援をしてくれるか手探りで、おそらく療育センターと同じようではととらえてしまうことも多い(無理もないですが)ようです。しかし、行政の管轄もスタッフの組成もまったく異なるので、当初戸惑う方も多いようです。療育センター内では、各部門同士は、必ずしも親御さんが動かなくても連携をとりますし医療カルテという公式な記録の仲立ちもありますのでスタッフ間での認識も調整されます。療育クラスの保育士さんとPT,OT、臨床心理士、言語聴覚士などなど様々なスタッフはダイレクトに話ができます。しかし、学校へ通うようになると、現状では、学校と療育センター間のつながりはダイレクトではなくなるので、希望がある場合には、親御さんからリクエストを出していかなければなりません。肢体不自由児さんが多く通う特別支援学校にも常勤のPT,OTなどのリハスタッフがいないこと、知的障害児さんが多く通う学校にも常勤の心理職はいないことに、入学後にびっくりされる方もいらっしゃいます。現在、横浜市内の療育センターは小学校の間はフォローアップ可能なので、この間は療育センターを引き続きうまく利用しながら、また一方では、社会資源に少しずつ目を向け始める時期となるとよいと思います。中学校以降は、療育センターではフォローアップは終了してしまいます。大人のリハ施設または、一般病院への移行ということになります。 療育やリハビリテーションと教育の連携、言われて久しいテーマです。肢体不自由でも、知的障害でも、重度とされるケースについては、やはりもう少しリハビリテーションや根本となる医療バックアップが手厚くなることを期待したいです。一方軽度のケースには、もっと社会参加の充実をと思います。 |
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