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自閉症の三つ組みってそうでしょうか?
2014-08-30 Sat 23:02
http://www4.nhk.or.jp/P3229/26/
8月半ばに、たまたま観ることができた番組です。
東田直樹さん、我が家の長男と年令が近い方です。
はじめに”僕が跳びはねる理由”を手にした時、なかなかその本自体を素直に受け容れることができなかった心の狭い私です。東田さんが出版当時にもTVに出演なさったのですが、その時の映像と、文章の完璧さが一致するものと信じられず(ゴメンナサイ)、少し冷ややかな目で見てしまいました。
あれから時がたち、この本が英訳され、今、とってもブレイクして今回の放映となったようです。久々に私がTVで拝見した東田さんはすっかり素敵な大人。でもかなり独特なコミュニケーションです。それでも、とてもスキルが上がって、今回は、あ~これは彼が書いたものだと納得することができました。
自閉症というものは、これほどに、outputの印象と、本人がもっている内的世界の豊かさに解離があるということを、ぐっさり感じた番組でした。
自閉症の症状の三つ組みというものがあります。①対人交渉の質的問題②コミュニケーションの質的問題③イマジネーション障害、です。この番組観ていて、突如、特に③の表現にとても疑問を持ちました。inputしたことをうまくoutputできない。つまり自分の意思、想いをうまく人に伝えられない自閉症(自閉症スペクトラム)の人たちは、ほんとはイマジネーションは私たちより鋭敏なのかもしれません。それを示す方法がない故に何も想像してないように見えるだけでは?イマジネーションが問題と思ってしまうのは、観察する私たちのイマジネーションの問題ではないだろうかと。
どの教科書にも書いてあるこの三つ組みが、自閉症の人たちに対する誤解を生んでいないかという疑問が吹き上がってきました。何かのつっかえ棒のようなものが、私の頭の中から、がスルスルと抜かれ、障害というものの線引きの意味のなさを感じました。
再放送があるようです。お勧めです♡
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車いす・シーティング基礎講習会
2014-08-29 Fri 08:16
今日は夕方、日本車椅子シーティング協会の講義のお仕事に行ってきます。私の担当は”小児疾患と障害像”です。最近は講義、講演関係は、発達障害系が増えてきましたが、今日はストライクに専門分野なので心を引き締めて頑張ってきます!
http://www.j-aws.jp/
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次回婦人科相談は9月13日土曜日です♪
2014-08-08 Fri 20:19
綱島鈴木整形外科ぼ明子外来では、障害をもつ方のための婦人科相談を不定期に行っています。
婦人科の悩みをどうしたらよいか悩んでいる、婦人科診察のハードルが高く娘を連れていけない…というお話を受けて始めた婦人科相談です。

婦人科医が相談をお受けし、私もよろしければ同席いたします。内診台の設備などはありませんので、診察内容は限られます。(今までの例:月経不順、かぶれの処置、妊娠判定の考え方、今後どのように本格的な婦人科診察を進めるか…等々)

次回は9月13日土曜日に婦人科医師が確保できました。
予約制(0455423355)です。特に初診の方は、コミュニケーションや身体障害について前もって私が確認させていただきますので、ご心配なくご来院ください。

コミュニケーションが難しい方には、いろんな方法でトライしています。
そのうちの一つとしてこういったカードで上手くいく方も…(婦人科相談とは違う場面の例ですが…)

IMG_20140505_155001.jpg
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夏休み中の一考
2014-08-06 Wed 23:27
皆さま、暑い夏休みいかがお過ごしでしょうか。

夏休みの療育センターの外来は、お休みの兄弟姉妹、時にご家族全員で、来所のお子さんも多くにぎやかです。いつもと違った表情なども垣間見えるのも楽しみです。

思春期以降の年齢になっても、1人で過ごすことが難しいというお子さんをお持ちのご家庭では、ちょっと悩ましい長期休みですね。”思春期”の親子のゴタゴタって、多かれ少なかれあるもので、親離れ子離れへの助走なんだと思います。お互いに別人格の大人なんだということを親子で認め合い、子が巣立っていくためにこんな時期が組み込まれているんでしょうし、いろんな障害をもっていても、そのことには変わりない。

ところが、”自立”が難しい場合、親子の距離を離してくれる社会的資源は不十分で、とくに長期休みでは一緒に過ごす時間が長くなり、親子お互いに刺激しあってしまい、いろんなストレスが大きくなってしまいます。お子さんの状態が落ち着かなくなると、さらに家庭内で問題を解決しなければと考えてしまう場合、親の責任だと考えてしまう場合もあり、”私が頑張れば””私が耐えれば”という、お母さま、時にお父さまの言葉をきくのは珍しくありません。

小学生くらいまでは、どこのご家庭でも、”親子の夏”をともに過ごすのも大切でしょう。それ以降の年齢では定型発達をたどってるお子さんではもう親がぴったりくっつくことはないですよね。たとえ発達年齢が達していなくても、障がいをもつお子さんも、親御さん抜きに,夏を、生活を楽しむことをバックアップできる場所、人材の確保を願います。困ってる、悩んでる家庭は、今の毎日がいっぱいであったり、我が子の大変さを人前で明らかにできないでいて声があげられないでいる…。こういう意見をどう集めて、どう社会に伝えていくか考えるのも、今後の目標の一つです。

我が家の長男、ようやく小さな小さな歩幅で作業所での生活が馴染んできてはいるようですが、さらに余暇活動となると、彼のようなタイプをを安心して委ねられる場所、委ねる手順を考えることは一朝一夕にはいかないこと、肌身で感じます。”離れるべき”と思っても簡単にはいきません。一緒に過ごす時間は、”子どもじゃない””別人格”と自分に言い聞かせる毎日です。そして、私も楽しみます。彼の行動パターンを観察分析して職業柄、興味深く思ったり…。二人で過ごす時はよくいろんな博物館や美術館に参ります。おかげさまで無料です。写真はシルク博物館。シブいでしょうか(笑)私の好きな横浜の一つです。

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