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タフさよりもしなやかさを。レジリエンス一考
2016-04-24 Sun 07:57
雨ごとに季節が進み、初夏を感じる今日この頃になりました。
…私事、我が家の長男も作業所4年目!
入所当時、慣れるのに3年かかります、よろしくお願いいたしますと
私はご挨拶させていただきましたが、その3年間が過ぎました。
3年は大げさと始めは笑っていた職員さんも、
長男の難しさにその後気づかれたようで、
笑ってられない局面も多数でした(^^;が、
今は本当に安定して通所できるようになってきました
こうかくと、長男がサクサク仕事をし、ニコニコ毎日過ごしているかのようですが、そういうことでもありません。
長男も慣れたし、職員さんや全体の体制もいろいろ変わり
双方がしなやかに寄り添えた結果と思います。

長かったようで意味のある時間でした。

最近読んだ本で、このしなやかさについて上手に書いてある本がありました。

レジリエンスを育てる本  藤野博 日戸由刈  講談社
今、発達障害について悩みながら子育ていていらっしゃる方にお勧めです。

レジリエンスを、自分と折り合う力と藤野氏は表現。
この中に家庭内での役割を持とうという章があります。
で、思い出したことです。
我が家の長男、家庭内のお手伝いの一つに”洗濯物を干す”がありました。
すごく芸術的な干し方です(笑)
でも猫の手も借りたい私はくちゃくちゃでも干さずに家を出るよりはましと、
出発間際に仕上がった(こういうことってよくあります、無計画なゆえ)洗濯物を
長男に干してもらうことがよくありました。
褒められることが少ない彼も、これはかーちゃんが喜ぶとわかり、嫌がることもありませんでした。
口うるさい私も、自分のへまをカバーしてもらってる感じもあり、
どんな拙い干し方でも叱ることなく感謝を伝えられ結果オーライにいい感じになってたお手伝いでした。

作業所1年目でつまずいたとき、いろいろ生活のことの聴きなおしがありました。
家での過ごしの中で、お手伝い(させることでかえって時間がかかるものも多いですが)の話もしました。
洗濯物干しね…と、職員さんが考えてくださり、彼に昼食で使うランチョンマット干しの仕事を当てていただけるようになりました。
作業所内の業務であり、いわゆるお金を稼げる仕事ではありませんが、
お昼の後にこの仕事があって午後になるといことは
生活が乱れ混乱していた当時の彼にはとてもいい一里塚になり
1日の生活にリズムができました。

取り組みやすい、ほめられる課題をもつこと、そういう小さい生活の中のステップこそが
大人になって以後の支えになることがあります。
レジリエンス、自分と折り合う力は、ケース本人にも、親にも、支援する人々にも必要な大事な力ですね。
入所式でいただいた小さいジャスミンの鉢は我が家の玄関横にすっかり根付き、
今年も深い緋色の蕾から白い花を咲かせ始めました♡
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