
暑さがただただつらかった夏が過ぎ少しホッとします。なんだか甘いものも恋しい季節。お月様からの連想で、うさぎのケーキを作りました。
今日の午後は外来を絞り母業やってまいりました。支援者さんが集うカンファランスに母として出席です。
我が家の長男は重度知的障害+自閉症。話ができないが、字は読みます、空気も読みますという(自閉症業界ではあるあるですが)ひと。彼が何をわかっているのか、彼が何を伝えたいのか、が、わかりにくいタイプです。それなりに意志もやる気も満々、人も大好きゆえ、周囲との軋轢経験も多数です。私はずっと彼のコミュニケーションの特徴を、どうすれば”わかりやすく”支援者さんに伝えらるかを考えてきました。長男を殺すに鉄砲はいりません、知らんぷりされたらもうダメですから~。何とか彼を生かしてやらねばなりません・・・そのための頑張りです。
いまの彼の生活は、グループホーム、作業所、自宅の3つのバランスで成り立っています。母がいつまでそのかじ取り役をするのか?誰かに託せるのか?、長男もアラサーという微妙な年齢になり、母も戸惑いますが、皆さんが活発に議論してくださっている様子に(少し(笑))安心できました。コロナ禍の生活で自宅にもどったり、間引き通所になり、大好きな電車にも乗れないところに、グループホーム入居以来お世話になった当直さん主力メンバーの急逝なども重なり、彼にとっては厳しい春夏だったと思います。周囲の方が、長男とのコミュニケーションの方法を試行錯誤し実践してくれていることに感謝します。
自分のそういう”重度くん”との経験を生かせるのならと、微力ながら言葉のない人ののコミュニケーションの支援についてお手伝いをできることを外来でももちろん行います。しかし、そういうご相談が増えてくると、困っているのは重度な人ばかりでなく、知的障害が軽度の人でも、一見わかっているようにみえても、言葉だけのやり取りだけではきちんと理解はできていないことが、周囲にわかりにくく、それがトラブルのもとになっていることが多いとわかりました。”わからないことを知られたくない””わからないと恥ずかしくて言えない””わからない自分が嫌”、そういう葛藤がご本人にはあります。周囲が、ほんとうはわからなくて動けないのに”支援への抵抗”ととらえてしまうことが、悲劇の始まりになりがち…。ぜひとも丁寧な観察をしてあげてほしいです。
親としてカンファランスに臨んだ後、金木犀の薫りが漂う大倉山公園を長男と歩きながら、支援者さんに望むことって何だろうと考えました。☆伝えたいことを最後まで汲み取ってほしい☆困っていることに気が付いてあげてほしい☆言うことをきくように脅かしたりしないで、先に言うことを聞いてやって信頼関係をつくってほしい・・・この3点に集約されるのかもしれません。あ~、これって、障害のあるなし関係ない。話が聞いてもらえて、わからないことはわかりません!っていうことが、容認される家庭、学校、職場がいいですね。わかるように説明するにはどうしたらいいか、それを考えるのがリーダー…
長男の作業所が会場だったので、スタートは長男も出席しましたが、大好きなガイドヘルパーさんやグループホームの世話人さんなどが一同に会する様子に目をぱちくり。仕事に戻ると意思表示し(笑)戻っていきました。こういうところが可笑しいです♡
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